年齢ごとに大切にしたいこと:文部科学省がまとめた乳幼児期から高校までの発達段階
子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題(文部科学省)
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- 子どもの徳育の充実に向けた在り方について(報告)3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題(子どもの徳育に関する懇談会、2009年9月11日)
2009年、文部科学省の「子どもの徳育に関する懇談会」が、赤ちゃんの時期から高校生まで、子どもが段階ごとにどのような姿を見せるのか、そして周りの大人が何を重視すべきかをまとめました。現在、文部科学省はこの報告書を国立国会図書館のウェブアーカイブで公開しています。今でも文部科学省の資料の中で発達段階をいちばん平易に説明したものであり、このサイトの学年別ページからもこの報告書を参照しています。
お子さんを測るテストとしてではなく、その学年の子どもたちがいま取り組んでいることの見取り図として読んでください。報告書自身もこう書いています。
子どもはひとりひとり異なる資質や特性を有しており、その成長には個人差がある
そのうえで、発達の道筋には共通する特徴がある、としています。
段階ごとの概要
| 報告書での段階 | 学年 | 報告書が重視していること |
|---|---|---|
| 乳幼児期 | 0歳〜年長 | 愛着、人への基本的な信頼、基本的な生活習慣、ほかの子どもとの遊び |
| 小学校低学年 | 小1〜小2 | 善悪の判断、集団のきまりを守ること、自然や美しいものに感動する心 |
| 小学校高学年(報告書では9歳以降) | 小3〜小4ごろから小6 | 抽象的な思考、他者の視点、自己肯定感、集団の中での役割、実社会とつながる体験 |
| 青年前期 | 中1〜中3 | 自分を見つめること、他者と共に生きること、法やきまりの意義 |
| 青年中期 | 高1〜高3 | 進路の選択、感謝の心、社会の一員としての行動 |
乳幼児期から年長まで:まず信頼
報告書によると、赤ちゃんは生活のリズムができ始め、泣く・笑う・喃語を発するといった形で欲求を表し、親やほかの特定の大人から継続して世話を受けることで、情緒的な絆である愛着を育てていきます。スキンシップが大きな役割を果たすとされています。幼児期になると子どもは世界を広げ、食事・排泄・睡眠の生活習慣を身につけ、ほかの子どもとの遊びを通じて、相手には自分と違う見方があることに気づいていきます。
この段階で重視すべきこととして、まず挙げられているのは次のことです。
愛着の形成
このほか、人に対する基本的な信頼感、基本的な生活習慣、自分を表現することと他者を受け入れることの両方から育つ自己肯定感、ほかの子どもとの遊びが挙げられています。
小1・小2:善悪の判断と「小1プロブレム」
報告書によると、この年齢の子どもはまだ幼児期の特徴を残していて、善悪の多くを、大人の言うことを守ることを通じて学びます。言葉や理解力が伸び、自然への関心も高まります。
報告書は、ある傾向も指摘しています。人と関わる経験を十分に積まないまま入学し、集団生活になじめない子どもがいるというものです。報告書はこれを次のように呼んでいます。
いわゆる「小1プロブレム」
この段階で重視すべきことは、してはならないことや集団のきまりを守ることについての基本的な感覚と、自然や美しいものに感動する心です。
9歳ごろから:「9歳の壁」
報告書は、小学校高学年を9歳以降としています。子どもが9歳になるのは小3か小4のときです。この時期の子どもは、物事や自分自身をある程度距離を置いて見られるようになります。同時に、
発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」)。
報告書はさらに、この時期は子どもが自分に自信を持ち始める時期であると同時に、差が大きいからこそ、それがうまくいかず劣等感を抱くようになる子どももいる時期だと述べています。子どもたちは遊びの中で自分たちのきまりを作り、閉じた仲間集団ができることもあります(報告書は「ギャングエイジ」という言葉を使っています)。
重視すべきこととして挙げられているのは、抽象的な思考と他者の視点の理解、自己肯定感、他者への尊重と思いやり、集団の中での自分の役割と責任の自覚、そして子どもを実社会とつなぐ体験です。
中学校:思春期
中学生について報告書は、子どもが思春期に入り、自分だけの内面の世界に気づき、自分が思い描く自分と現実とのずれに悩み、自分なりの生き方を探し始めると述べています。大人との関係よりも友人関係が大きな意味を持つようになります。親への反抗や、家での会話が減ることはよくあることです。また報告書は、この時期に不登校の子どもの割合が大きく増えることにも触れています。
重視すべきこととして挙げられているのは、自分自身や自分の課題に正面から向き合うこと、他者と協力しながら自立して生きること、そして法やきまりがなぜあるのかを理解することです。
高校:大人への最後の一歩
報告書は高校の時期を、親の保護のもとから大人として社会に参加するまでの、最後の移行期と位置づけています。子どもは思春期の揺れを抜け、どう生きるかを真剣に考えるようになります。重視すべきことは、自分の進路を自分で選ぶこと、周りの支えへの感謝、そして社会の一員として行動することです。
報告書が家庭に求めていること
報告書の10の提言のうち、3つが家庭に関するものです。
提言1 家庭で子どもに愛情を持って接し、生活上の基本的なしつけを行うこと
このほか、幼いころから絵本を読み聞かせたり古典に親しんだりすること(提言7)、有害な情報から子どもを守りながら情報モラルを教えること(提言8)が挙げられています。
いまできること
- 表でお子さんの段階の行を見つけ、その節だけを読んでください。わかるのはその学年の子どもたちが取り組んでいることで、お子さんが「遅れている」かどうかではありません。
- 個人面談では、今年お子さんが友だちとどう過ごしているか、クラスのきまりとどう向き合っているかを聞いてみてください。どちらも、ほとんどの段階で報告書が挙げているテーマです。
- 小3〜小4では、子どもが自分とほかの子を比べ始めるものと考えておきましょう。お子さんが自信をなくしているようなら、家で見ている様子を担任に伝えてください。
- 中学校では、短くてもいいので毎日話す習慣を続けてください。報告書は家での会話が減ることを、何かがおかしいしるしではなく、この年代によくあることとして挙げています。
- お子さんの発達が気になるときは、どのカウンセラーや区の窓口に相談すればよいかを学校に聞いてください。この報告書は発達を調べるための道具ではありません。
一般論ではなく、この子どもの日付
子どもと区を入れると、タイムラインが残りをやります。