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思春期と「生命(いのち)の安全教育」:学校が段階ごとに教えること

生命(いのち)の安全教育と保健の学習(体の発育・発達)

対象
日本全国
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公的な資料
性犯罪・性暴力対策の強化について:「生命(いのち)の安全教育」教材及び指導の手引き(令和8年3月改訂版)(文部科学省)

日本の学校は、子どもに体のことを2つの場面で教えます。1つ目は、国の学習指導要領で定められた体育の一部である保健で、小4と中1で思春期を扱います。2つ目は、文部科学省と内閣府が性暴力を防ぐためにつくった「生命(いのち)の安全教育」です。幼稚園から高校卒業までを対象とし、教材は2026年3月に改訂されました。

生命の安全教育のねらい

文部科学省のページは、ねらいを一文で示しています。

子供たちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう、全国の学校等において「生命(いのち)の安全教育」を推進しています。

指導の手引きはさらに、性暴力は年齢や性別にかかわらず起こり、家族、親族、教職員、友だちなど子どもの身近な人から受けることもあると述べ、そのことを念頭に置いて指導するよう学校に求めています。

2026年3月の改訂では、2023年の刑法改正を受けて「性的同意」が加わり、インターネットやスマホについての内容が広げられました。

段階ごとの内容

指導の手引きから、段階ごとにまとめます。

段階 子どもが学ぶこと
幼児期(幼稚園、保育所) 自分の体は自分だけの大切なもので、ほかの人の体も同じように大切。見られたり触られたりしていやな気持ちになったら、「いやだ」と言う、その場から離れる、安心できる大人に話す
小1〜小4 体はどこも大切で、特に水着で隠れる部分は自分だけが見たり触ったりしてよいところ。ほかの人も同じ。相手に先に聞く「同意」の基本。いくつかの対応のしかた
小5〜小6 人との距離感・境界線。インターネットやスマホを通じたものも含め、性暴力とは何か、どう対応するか
中1〜中3 境界線と同意。自分や友だちが被害にあったときの対応と、相談先
高1〜高3 同じ内容に加えて関係する法律を学び、何かあったときに行動できるようにする
高校卒業前 大学や職場でどうするか。必要に応じて法律も説明する

手引きでは、水着の部分を「水着で隠れる部分」と呼び、プライベートゾーンとも言います。また、実際の事例では体をなでる、顔にキスをするといったものが多いため、水着の部分だけが大事だと教えてはいけないと指導者に伝えています。いちばん小さい子どもについては、怖がらせるような授業にしないよう注意しています。

保健の授業での思春期

どの学年で扱うかは、学習指導要領で決まっています。

学年 保健の授業で学ぶこと
小4 体は年齢とともに変化し、その変化には個人差がある。思春期になると体はしだいに大人に近づき、体つきが変わり、初経や精通が起こり、異性への関心が芽生える
小5 心は経験を通じて発達する。心と体はつながっている。不安や悩みへの対処のしかた(大人や友だちに話すなど)
中1 器官や機能が発育・発達する時期や程度には個人差がある。思春期にはホルモンの働きで生殖機能が成熟する。受精・妊娠を扱うが、妊娠の経過は扱わない

小4の授業について、学習指導要領は次のように書いています。

体は,思春期になると次第に大人の体に近づき,体つきが変わったり,初経,精通などが起こったりすること。

学習指導要領はまた、発育には個人差があることに気づかせ、それを肯定的に受け止められるよう指導することも求めています。

学校が事前に知らせるべきこと

手引きは、授業の前に、保護者への案内ひな形や学級通信などを使って保護者に説明し、授業のあとに報告することを学校に勧めています。説明が足りないとして保護者から批判を受けた学校もあったとしています。保護者の授業参観を受け入れることもできます。授業中、子どもには、気分が悪くなったらいつでも教室を出てよいと伝えます。また手引きは、子どもが被害を受けた可能性がある場合や不安を感じている場合には、参加するかどうかを事前に保護者に確認してもよいとしています。

いつ、どのように教えるかは各学校が決め、教材を工夫して使うこともできます。文部科学省によると、2023年度に性暴力を防ぐための教育を行った学校は全国で45.3%で、うち、「生命(いのち)の安全教育」の教材を活用しているのは32.8% となっています。つまり、お子さんの学校はこの教材で教えているかもしれないし、別の内容で教えているかもしれないし、まだ教えていないかもしれません。

いまできること

  • 生命の安全教育や、保健の思春期の授業についての学校からのお知らせに気をつけておきましょう。届かないときは、今年はどの学年・どの学期に行うのかを担任に聞いてください。
  • スライドを見せてもらいましょう。文部科学省は段階ごとに教材を公開しているので、家でも同じ言葉を使えます。
  • 小4になる前に、授業で扱う体の変化について家で話しておきましょう。学習指導要領のポイント、つまり変化の時期は一人ひとり違うということを伝えてください。
  • 教材が幼稚園から使っている3つのステップを教えましょう。「いやだ」と言う、その場から離れる、安心できる大人に話す。そして、あなたがその大人の一人だとお子さんに伝えてください。
  • お子さんから何かあったと打ち明けられたら、話を聞き、言ったことを書き留め、学校か相談窓口に連絡してください。SOSの出し方と、子どもが電話できる窓口を参照してください。

一般論ではなく、この子どもの日付

子どもと区を入れると、タイムラインが残りをやります。